僕の住んでいる山梨県は、周囲を美しい山々に囲まれた自然豊かな土地柄です。南には静岡県との県境にある富士山がその雄大な姿を常に見せてくれていることもあり、この地域は観光で人が多く訪れるのが特徴の、比較的のんびりとした雰囲気が特徴となっています。
実際、僕はこの土地で生まれ育ち今年で24歳になりますが、ここ以外の地域に出て行こうという気は起りません。まぁ同級生の中には「都会の方がいい!」と、大学進学をきっかけに東京に出て行った者も多くいますが、それより少数とはいえ自分たちが生まれ育った地域に残り、ここを大事にしていこうと考えている有志もそれなりにいるのです。
しかし最近、僕たちこののんびりとした地域を愛する人間にとって、少し困ったと感じることが起きているのです。
それはどうもここ一年くらいですが、この辺りに「空き巣」が多く見られるようになってきたこと。僕の家の三件向こうもお宅も、1か月前に空き巣被害に遭ってしまったそうです。この地域は昔からの顔馴染みが暮らしているようなところで、それ故にどこかゆったりした雰囲気があったのですが、この空き巣が頻発している事態を受けて空気感が変わってきていることを僕は感じています。
実際、先の空き巣被害にあった三件向こうのお宅の御主人は、「空き巣に入られて鍵への意識が高まったし、防犯にもっと目を向けることにしたよ」と、これまでの呑気な態度を変えて周囲を警戒するようになりましたし、これに影響される人も出てきました。
防犯意識が高まるのはいいことなのでしょうが、それによってこの辺りのゆっくりした雰囲気がなくなるのは嫌だなと、僕は感じています。